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 【暮らしとお金のアドバイザー】
  ライブリフッド プランニング メルマガニュース
                 (2010年2月号)
       (本メールはメルマガ登録の方に配信しております。)
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 新年以降バーゲン真っ盛り、物が売れずにデフレ現象を実感します。でも同時に財布の
 紐も固くなっている。ならますますデフレ。春闘もいよいよ本格化しましたが、給料を
 どれだけ上げるかを話し合っていた20年前とは様変わりの様相です。
  今回は不動産特集です。と言いましても、少し違う切り口から自分の感想や反省も
 含めていろいろ書いてみました。
 
 【今月の目次】
   ●人生銀行
   ●新築の住宅価格は、平均の給料で決まるという法則
   ●タワーマンションの相場はファンドが作っていた
   ●ますます売れていない住宅
   ●不動産は資産じゃない現実
   
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●人生銀行
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 いきなりおもちゃの話になってしまいますが、たまごっちの貯金箱版のおもちゃの話、
タカラトミーが人生銀行と言う500円玉専用の貯金箱を売り出しています。「あの時代を
もう一度」というキャッチフレーズ。

 液晶画面に出てくる主人公が、最初は3畳一間から始まり、貯金を継続することで、
結婚をして家を買ってリッチな生活に進むという面白い貯金箱です。
 今の若い人は、3畳一間のフォークソング神田川の世界は分からないと思いますけど
逆に分からないだけに、こんな商品で子どもを教育してかつ貯金癖をつけるというのも
良いじゃないかと思います。最大10万円貯まるそうでこの貯まったお金をどう使うか
これを考えればさらに多大な金銭教育ができるんじゃないかと思います。

  3畳一間、4畳半一間、→ アパート → 公営住宅や賃貸 → 分譲マンション
 →最後に戸建て持ち家

 以前のメルマガで、今の若い人は、いきなり親の家から自分の持ち家(ローン付き)に
移ってしまうということを書いたような気がします。
 夢のマイホームが、あまり「夢」ではなく、それが当然の時代になってしまったのは
不幸です。夢が小さくなった訳ですから。
 人間は、成長するから大きくなれるし、だから大きな夢を見ることが出来る。
 夢が小さくなったのならそれは不幸。
 
 最近は損得だけを考えて家を買われる方が多くて少し淋しく思うのですが、しかもその
家をローン破綻で住み替えなきゃいけないことになると、これはもっと不幸です。
 最近、子どもがリストラされたりとかで親が援助するという例を2・3お聞きして、
なんとかならんのかこの国は、とも思うのですが、国に頼れない以上永遠に援助できる
資金が無いのなら出来るだけ早いうちに4畳半生活にリセットして、そこからリスタート
したほうが幸せな人生になるような気がしています。
 若い時の苦労は買ってでもしろ、とも言いますし。
 

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●新築の住宅価格は、平均の給料で決まるという法則
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 今の家はとことん安く作れるようになっています。これは何も技術が進歩したという訳
だけではないのです。

 最近給料は増えるどころか減る時代です。
 そうなると、まず、住宅ローン返済率の問題があるので同じ年数でも借入可能額が
下がります。もし、金利が上がれば、やはり同様に借入可能額は下がります。
 そうなると、高い家は買えません。だから絶対安い家!になるのです。売れない家は
市場に流通しません。安い家にするために、材料を安くするのか、建築期間短縮でコスト
を抑えるのか、それとも、土地の面積を小さくするのか、この妥協点で決まるわけです。

 一方で中古価格、こちらの方は、需給で決まります。
 
 今、売りたい人が一杯いるのに買いたい人がいません、すぐにでも売りたい人は値段を
下げてでも売ります。だから価格が下がります。
 関東などの都市部では最近になって中古価格の底打ち感が出てきました。やや上昇傾向
にあります。買う世代が中古物件に抵抗を示さない世代になってきた、CDやDVDや
古着やリサイクルショップを常用している世代になってきているというレポートを見た
ことがあります。
 中古価格の形成にはもう一つの観点があります。賃貸経営として見た需要です。
 
 家賃相場と比較して、何年で元が取れるかというキャッシュフローから見た相場です。
これに見合うなら、投資目的で買う人も少なくありません。株式は紙切れになったり
簡単に半分になったりしますけど、不動産はそこまで行かない。不動産投資がミドル
リスク・ミドルリターンと言われる所以です。(※リスクがないわけでもありませんし、
大儲けできるわけでもありませんので…念のため)

 先の話に戻りますが、返済負担率の話がありますのでそこで新築価格が決まります。
それで考え出されたのが50年ローン。返済期間を長くするというものです。銀行に
とっては多くの利息が手にはいるのでとても都合が良い。でも、銀行は50年持つ家か
どうかを保証した上で貸してくれるわけではありません、単純に50年の借金ですよと
いうもの。
 私は国政モニターをしていた時に内閣府へ、銀行の住宅ローンは貸しすぎじゃないか
と意見書を書きましたが今のところそれが何か対策が取られたような形跡はまったく
ありません、残念です。

 長雨で野菜が高騰してレタスが1個1000円になっても、ちょっと手を伸ばせば手が届き
ますから買い手も出てきますが、住宅に関しては手を伸ばそうにも銀行が手を払いのける
そんな仕組みで、特に購買層がサラリーマンである建売住宅はこの傾向が強いのです。

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●タワーマンションの相場はファンドが作っていた
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 高級マンションの代表格タワーマンション。
 これもマンションですから新築なら建築費から販売価格が決まります、でもこれを
買えるサラリーマン層はごく一部。高級マンションでは2〜4割が賃貸になります。
だからこれを買う2〜4割は投資目的の購入層。
 で、私これに深くは気づいていなかったんですけど、ファンドがやたら買っていたん
です。ファンドというのはREIT(不動産投資信託)ですね。だから需給のうち需要が
1割2割増えて価格が上がっていた。だから今、ファンドが逃げ出したマンションの価格は
かなり価値が下がっているはずで、これを買った普通の住人は大損した状態かもしれません。

 しかしながら、不動産は、ミドルリスク・ミドルリターン。最近は相場もかなり持ち
直しているようで、この辺りの目利きは結構難しいなぁと反省しております。
 

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●ますます売れていない住宅
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 私の歩いて行ける生活圏すなわち周囲数百mの範囲でこの1年間に戸建て分譲された
土地や家が20軒ほどあります。そのうち3ヶ所は、倉庫だったり会社だったりした所が
切り売りされた土地。
 売れないんですね。3軒並んで売りに出ているところなんか、発売当からペンキで描い
た立派な看板が「3号地は商談中」となっていて、もう半年経ちますがまだ商談している
ようです。売る気がないんでしょうか。他も全然売れてません。
 新築2軒が出来たオープンハウス、もうすぐ1年になります。1年経つと一般には
未入居であっても新築の定義をはずれるんですが、さてどんな看板に変わるか興味津々
です。
 4軒並んで売りに出た土地はそうそうに2軒が建ちあっという間に、表札が出て引越
されてきました。で残り2軒も今建築中。よほどお買得だったのでしょうか。

 実家の方では、注目しているマンションがありまして、かれこれ完成して2年になるの
ですが36戸中18戸しか売れず、今年になってからは折り込み広告さえ入らなくなりました。
毎週「売れたかなぁ」と秘かな楽しみにしていたのに残念です。
「社長、もう1年間全然売れてませんよ、広告代無駄じゃないですか」
こんな会話があったのでしょうか。

 しかしどれをみてもやけに簡単に戸建て住宅が建つようになって、住宅ローン30年とか
40年とか、払い終えるまでしっかり持ってくれるのか心配になります。品質確保法ができ
て10年かの保証が義務づけられましたが、逆に10年間で良いと理解している業者が多く
いるような気がしてなりません。

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●不動産は資産じゃない現実
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 最近、相続絡みのお話しをよくお聞きするのですが、一様に「親の残した家・山・畑」
どうしましょうか、という問題を抱えるお宅が増えています。
 利用できない不動産は正直出費が増えるだけ。固定資産税はもとより、草刈り費用や
イノシシ対策・不法投棄処理・・・・実家の四軒向こうの空き家ではイタチが住み着いて
自治会の役員さんが一生懸命持ち主さんを探して連絡されていました。実家は40年前には
新興住宅地と呼ばれた50軒ほどの住宅地、こんな所であっても空き家は数軒あって、やれ
草刈りだ、下水工事の分担金だと、所有者に応分の負担をお願いしています。

 都会の駅前一等地以外の不動産はもう資産じゃありません。売ろうにも売れない土地、
出費ばかり増えるヤッカイモノなのが利用できない土地、なのであります。

損得だけで、「家賃並みの価格」なんていうキャッチフレーズで買うととんでもないことに
なります。

 「ずーっと20年間海外単身赴任だったけど、自宅があったから、そこに家族がいると
  思うと、俺には帰るところがあるって思って、安心して単身赴任できた」

 家というのは、そこで生活を育むもの。
 人生の拠点となって家族の歴史を作っていくもの。

こんな考え方が出来ない人は買っちゃダメです。そんでもって、ローンを組んで新築住宅を
買う人は、よくよく考えて、これならどんなことがあってもローンを返していける、こんな
決意を持って不動産を購入して頂きたいなぁなんて思います。

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ここまでお読みくださりありがとうございます。
田舎の相続では、土地は先祖からの預かり物という意識が強くて、売るに売れない、
売ったら親戚中から何言われるか、なんていう声もかなりあります。でも現実には
売り家が増えています。相続放棄されて市町村に売却の話もちらほら。
資産を守るって事はつくづく難しいなぁなんて思っています。